お正月くらいゆっくりしたかったのに、気がつけば帰省先でも抱っこして、授乳して、寝かしつけて。まわりは「おめでとう」と乾杯しているのに、自分だけ一日じゅう気を張っている。そんな年末年始を過ごした経験は、ないでしょうか。
休みのはずの数日なのに、どうして自分ばかり動いているんだろう。そう感じるのは、あなたの心が狭いからでも、相手が特別に冷たいからでもないかもしれません。この記事では、年末年始に育児の分担が崩れやすい理由を、ふだんの分担の話とは切り分けて整理します。そのうえで、帰省先でも負担を片方に寄せないための具体策をまとめました。

年末年始に育児の分担が崩れるのは、ふだんの仕組みが通用しないから
結論から書くと、年末年始に分担が崩れるのは、ふだん家で回っていた役割分担の前提が、この数日だけ一度に外れるからだと思います。
ふだんの家には、どちらが何をするかの暗黙のルールがあります。おむつはここ、ミルクの道具はここ、寝かしつけはこの順番。言葉にしていなくても、体が覚えている段取りで一日が回っています。
ところが帰省すると、その段取りがまるごと使えなくなります。場所が変わり、人が増え、時間の流れも変わる。すると、いちばん赤ちゃんの「今」を把握している人に、自然と全部が集まっていきます。
だから、年末年始の偏りは「気持ちの問題」ではなく、仕組みが一時的に止まったことで起きていると考えると、対処の方向が見えてきます。気持ちを責め合うのではなく、崩れた段取りをこの数日ぶんだけ組み直せばいい、ということです。
なぜ年末年始だけ、こんなに偏るのか
ふだんの分担がうまくいっている家でも、年末年始に偏りが戻ってしまうことがあります。日常とは違う理由が、いくつか重なるからです。
場所が変わって「できる人」が限られる
帰省先には、ふだんの道具も導線もありません。ミルクの温度のちょうどよさ、泣いたときの寝かせ方、機嫌が悪い時間帯。こうした細かいことを知っているのは、ふだん記録したり世話したりしている側だけです。もう一方は手伝いたくても勝手が分からず、結局「分かる人がやる」状態に戻ってしまいます。
祖父母や親戚の善意が、かえって手を増やす
久しぶりに会う祖父母は、よかれと思って抱っこをし、食べさせ、寝かしつけようとします。その気持ちはありがたいものです。けれど、生活リズムや離乳食の進み具合までは知りません。そのため「もう少し後の時間がいいのに」「それはまだ食べさせていないのに」と、気を配る相手がひとり増えることにもなります。角を立てずに調整する役目は、たいてい親である自分に回ってきます。
準備と来客で、記録そのものが途切れる
大掃除、おせち、年賀状、来客への対応。年末年始は親のやることが一気に増えます。すると、授乳やおむつをいつ済ませたかを覚えておく余裕がなくなり、「さっき替えたっけ?」が増えます。記録が途切れると、片方がもう片方に「今どういう状況か」を一から説明しないと渡せなくなり、結局渡すより自分でやったほうが早い、となりがちです。
「実家だから休める」が、二人で同じではない
自分の実家ではくつろげても、相手の実家では気を遣い通し。この非対称が、年末年始の分担をいちばん崩しやすいと感じます。片方がソファで笑っている横で、もう片方は台所にも気を配りながら育児をしている。同じ「帰省」でも、休まる度合いがまるで違うのです。
ふだんから、家事と育児は片方に寄りやすい傾向があります。6歳未満の子どもがいる夫婦で、家事と育児にかける時間を比べた調査があります。夫は1日平均1時間54分、妻は7時間28分でした(総務省「社会生活基本調査」2021年)。この差は少しずつ縮まってはいますが、まだ大きいままです。
年末年始は、この土台の上に、さらに上の4つが重なる数日だと考えてみてください。日常の分担そのものについては、育児の分担とワンオペの話でも別の角度からふれています。
帰省の前に、この数日ぶんだけ決めておく
崩れた段取りを組み直すといっても、むずかしいことではありません。年末年始という期間限定で、二人の間に小さな取り決めをつくっておくだけです。思いついたときに言うのではなく、出発する前に一度だけ言葉にしておくのがコツだと思います。
| 決めておくこと | 具体例 |
|---|---|
| 休める時間を先に分ける | 「午前は自分、午後は相手が中心にみる」と、ざっくり時間で区切る |
| どちらの実家でも同じ担当を持つ | おむつ替えや寝かしつけなど、相手の実家でもパートナーが続ける役割を1つ決める |
| 祖父母への伝え方を先に決める | 離乳食やお昼寝のNGは、親である自分たちから先に一言伝えておく |
| 記録を続ける人を決めない | どちらが世話をしても、その場でさっと記録に残す(後述) |
| 体調を崩したときの備え | 帰省先の小児科や休日診療の連絡先を、出発前に調べておく |
ポイントは、相手を当てにしすぎない形にしておくことです。「気づいたらやってね」はいちばん伝わりにくい頼み方で、気づく責任を片方に押しつけることにもなります。時間や担当で区切っておけば、指示を出し続けなくても二人が動けます。
子どもの具合が急に悪くなって迷ったときは、小児救急電話相談「#8000」が使えます。住んでいる都道府県の窓口につながり、年末年始も対応している自治体が多いです。ただし、受付時間や対象日は地域で異なります(厚生労働省)。帰省先の地域の案内を、出発前に確認しておくと安心です。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関に相談してください。
帰省先でも、記録を「一つ」に保つ
事前の取り決めがあっても、実際にその場で誰が何をしたかが見えなければ、分担はまた片方に寄っていきます。年末年始は別々に動く場面も増えます。片方が先に帰省して、もう片方が後から合流する。日中は親戚の集まりで手が離せず、交代でみる。こうした場面で効いてくるのが、どこにいても記録が一つにつながっていることです。
紙のメモや、片方の頭の中だけにある情報は、場所が離れると途切れます。けれど、同じ記録を二人が同時に見られれば、「今日は何回授乳したか」「よく眠れているか」を、わざわざ説明しなくても相手が自分から把握できます。渡すための引き継ぎが要らなくなるぶん、片方に集まっていた負担がほどけていきます。
ママレコでできること(記録を分け合う)
ここまでの話を、アプリでどう支えられるかにつなげます。ママレコは、パートナー共有が無料です。やり方は、メールで相手を招待して、相手が承認するだけ。すると育児記録と成長記録を、二人で同時に見られるようになります(生理・基礎体温・妊娠の記録や、プライベート予定・メモは共有されません)。帰省先の別の端末からでも、同じ記録に書き込めます。

授乳やおむつは、ホームのクイック記録からワンタップで残せます。来客の合間でも、思い出す負担なく記録できるようにしてあります。
そして、パートナーが記録をつけると、相手の端末に通知が届きます(例:「💩 パパがうんちを記録しました」)。この通知は記録の種類ごとにオン・オフでき、受け取るかどうかは自分で決められます。別の部屋で親戚と話している間も、交代した相手が今どうしているかが分かります。
共有している間は、各記録に「ママ」「パパ」のバッジが付き、育児参加率を円グラフで見ることもできます。これは相手を採点するためではありません。年末年始のように偏りが見えにくくなる時期に、「思っていたより片方に寄っていた」と気づくきっかけにするためのものです。
数字で見えると、支える側が自分から動きやすくなることがあります。帰省が、どちらか一方だけが働く数日になってしまう前に、分担の様子を同じ画面で見られるようにしておく、という使い方です。
体調を崩したときのために、緊急連絡先もまとめておけます。119や#8000は最初から入っていて、かかりつけの小児科や家族の番号を登録しておけば、タップでそのまま電話をかけられます。一度開けば圏外でも表示でき、パートナーとも共有できるので、帰省先で「あの番号どこだっけ」と探さずにすみます。
ママレコが表示する予測や判定、サマリーは、記録にもとづく目安であり、医療的な診断ではありません。赤ちゃんの体調で気になることがあるときは、自己判断せず医療機関にご相談ください。
産後のすれ違いが気になるときは、産後クライシスと負担の偏りの記事も、同じ「見える化」の考え方でつながっています。
まとめ
年末年始の偏りは、愛情の量でも、どちらかの性格でもなく、ふだんの段取りがこの数日だけ止まることで起きているのだと思います。だとすれば、責め合う前にできることがあります。
出発前に小さな取り決めをひとつ決めて、どこで誰がみても記録が一つにつながるようにしておく。それだけで、「自分ばかり」と感じる時間は少し軽くなるはずです。今年の年末年始は、二人で同じ画面を見ながら、交代で少しずつ休んでみませんか。
参照
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