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夜の暗めのリビングで、日本人の親が体調をくずした幼い子をひざにのせて背中をさすっている後ろ姿。顔は写っていない。 育児

子どもの胃腸炎、吐いた直後は飲ませない|脱水サインと受診の目安

2026.10.29 ・ ママレコ編集部

夜中に「オエッ」という声で飛び起きて、布団もパジャマも汚れていて、本人は泣いていて——という場面に、覚えのある方は多いのではないでしょうか。拭いて、着替えさせて、ひと息ついたところで、ふと手が止まります。水分をとらせたほうがいいのか、でもまた吐くんじゃないか、病院は今すぐなのか朝でいいのか。

この記事では、子どもが吐いた・下痢をしている最中に、まず家で何をすればいいか、どうなったら受診したほうがいいかを、焦りの中でも読めるようにまとめます。

日本人の親の手元。ふとんにかけた子ども用の薄い毛布の上で、スプーンと透明な飲みものを入れた小さな器を持っている。顔は写っていない。

吐いた直後は、すぐ飲ませない——子どもの胃腸炎でまずすること

いちばん伝えたいのは、吐いた直後に水分をとらせないことです。よかれと思ってコップで飲ませると、荒れている胃がまた押し戻して、吐く回数が増えてしまいます。まずは30分から1時間ほど、胃を休ませてあげてください。

子どもの胃腸炎の多くは、ノロウイルスやロタウイルスなどのウイルスが原因です。冬から春にかけて増え、国の情報では例年12月の中ごろに発生のピークがくる傾向があります。特効薬はなく、ウイルスが体から出ていくのを待つあいだ、脱水を防ぎながら様子を見るのが基本の過ごし方です。「薬で一気に止める」ものではない、とまず知っておくと、少し落ち着けると思います。

落ち着いてきたら、ごく少しずつ水分を再開します。ここで一気に飲ませないのが、次のヤマを越えるコツです。

水分は「少量ずつ・何度も」が基本

胃腸炎のときの水分は、量より回数です。小さじ1杯くらいから始めて、吐かなければ少しずつ増やしていきます。使うのは、水やお茶よりも経口補水液が向いています。経口補水液は、下痢や嘔吐で失われた水分と塩分(電解質)をとり戻すために成分を調整した飲みものです。

タイミング あげ方の目安
吐いてすぐ 30分〜1時間ほど、何も飲ませず胃を休ませる
落ち着いたら 小さじ1杯(5mLほど)を5〜10分おきに
吐かずに飲めたら 少しずつ量と間隔をのばしていく
向かないもの 一気飲み、牛乳、炭酸、糖分の多いジュース

母乳は、これまでどおり続けて大丈夫です。ミルクも、昔いわれたように薄める必要はなく、ふだんの濃さで少しずつあげてください。経口補水液を嫌がるときは、りんごジュースを少し混ぜると飲みやすくなることがあります。味は二の次でよく、とにかく少量を、こまめにが合言葉です。

脱水は本人には測れない——家で見るサイン

胃腸炎でいちばん心配なのは、吐くこと下すことそのものより、その先の脱水です。やっかいなのは、脱水は本人の訴えでは分からないこと。小さい子ほど「のどが渇いた」とは言えませんし、言えても我慢しがちです。だから、親が外から見えるところで判断します。

見るポイントは、だいたい次の4つです。

  • おしっこの回数と量——半日近く出ていない、量が目に見えて減った
  • 口や唇——からからに乾いている、泣いても涙が出ない
  • 機嫌と反応——ぐったりして元気がない、呼びかけへの反応がにぶい
  • 全体の様子——顔色が悪い、目がくぼんで見える

ふだんのその子を知っている親だからこそ、「いつもと違う」に気づけます。何度も吐く・下す回数の多さだけでなく、こうした全身の様子をあわせて見てください。

すぐ受診・相談したほうがよいサイン

次のようなときは、夜間や休日でも早めに相談・受診を考えてください。半日以上おしっこが出ない/涙が出ず口の中がからから/ぐったりして反応がにぶい/水分をまったく受けつけず吐き続ける/血の混じった便や緑色の嘔吐がある。生後6か月くらいまでの赤ちゃんは脱水が進みやすいので、早めの判断が安心です。迷ったときは、小児救急電話相談「#8000」や日本小児科学会の「こどもの救急」で、いまの様子を相談できます。

食べられるようになったら、何から

水分がとれるようになり、食欲が少し戻ってきたら、食事を再開します。急に通常食に戻さず、おかゆ、うどん、すりおろしたりんご、バナナのような、消化にやさしくて水分の多いものから少しずつ試すのがおだやかです。脂っこいもの、食物繊維の多いもの、甘すぎるものは、もう少し元気になってからにします。

一度で元の量に戻そうとしなくて大丈夫です。下痢は、ウイルスが出ていくあいだ数日続くことがあります。便が完全にかたまるのを待つより、水分がとれていて機嫌が戻っているかを目安にするほうが現実的だと思います。便の色や状態が気になるときは、赤ちゃんのうんちの色もあわせて読んでみてください。

保育園はいつから?家族にうつさないために

「いつから登園できるか」は、多くの方が気になるところだと思います。感染性胃腸炎は、インフルエンザのように出席停止の日数が法律で一律に決まっているわけではありません。国のガイドラインでは、嘔吐や下痢などの症状が治まり、ふだんどおりの食事がとれるようになることが、登園のめやすとされています。保育園ごとに提出書類の決まりがあるので、園にも確認してください。

ひとつ知っておきたいのは、症状が消えても、便の中にはしばらくウイルスが出続けることです(数週間におよぶこともあります)。だから、回復しかけの時期こそ手洗いが効きます。

おむつ替えやトイレのあとの石けん手洗い、吐いたものや便を片づけるときの使い捨て手袋とマスク、そのあとの消毒。こうした家族にうつさない工夫が、看病する人自身を守ることにもつながります。熱が出ているときの見かたは、赤ちゃんの発熱・受診の目安も参考になります。

記録しておくと、受診も看病もラクになる

看病の最中は、「何時に吐いたか」「おしっこは最後いつだったか」が、意外と思い出せません。でも受診したとき、お医者さんが知りたいのはまさにそこです。吐いた回数、下痢の回数、水分がどれだけとれたか、熱の推移。これが言えるかどうかで、脱水の見立てが変わってきます。

ママレコでは、体温やおしっこ・うんちの回数を、その場でタップして残せます。おしっこの回数が残っていれば、「半日出ていない」に自分で気づきやすいはず。うんちはかたさ・色・量まで分けて残るので、受診のときは画面を見せるだけで伝わります。症状の経過や、お医者さんに聞きたいことは、本人だけが見られるメモに書いておくとよいでしょう。診察室であわてずにすみます。

ママレコのホーム画面(育児中)。クイック記録(授乳・おむつ・離乳食・睡眠・おきる・体温・成長)と、今日の育児ログ。

育児記録は、無料でパートナーと共有できます。夜はママ、昼はパパと看病を交代しても、体温やうんちの記録はふたりの画面に残ります。相手が記録するとお知らせが届く設定もあり、種類ごとにオン・オフできます(はじめはすべてオン)。だから離れていても、「今どんな様子か」を同じ目で追えるはずです。

かかりつけ医や夜間の相談先、#8000を緊急連絡先に登録しておけば、タップですぐ電話でき、圏外でも番号が出せます。いざという夜に探さずに済むのは、地味ですが大きいと感じます。

なお、生理・基礎体温・妊娠の記録やメモ、カレンダーの予定は本人だけのもので、共有されるのは育児・成長の記録だけです。

予測・判定は目安です

ママレコが表示する予測・判定は、記録にもとづく目安であり、医療的な診断ではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関にご相談ください。

さいごに

胃腸炎の夜は、長く感じます。でも、やることはそう多くありません。吐いた直後は少し待つ、落ち着いたら小さじ一杯から、そしておしっこと機嫌で脱水を見る。この3つを手元に置いておけば、次に「オエッ」の声で起きたときも、きっと前より落ち着いて動けます。それでも様子がいつもと違うと感じたら、どうかひとりで抱え込まず、#8000や医療機関を頼ってください。

参照

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