離乳食の本を開くと、たいていきれいな献立表が載っています。曜日ごとに、食材が整然と並んでいる。
あの表を見て、そっと閉じた経験はないでしょうか。 私はあります。「これを毎日? 無理では?」と。
だから、この記事では最初の一週間だけを、できるだけ具体的に書きます。そして、完璧にやらなくていい理由も書きます。

始める時期は「月齢」より「サイン」
厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」では、離乳の開始は生後5〜6か月ごろが目安とされています。
ただ、日付が来たから始めるものではありません。赤ちゃんの側に、こういうサインが出ているかを見ます。
- 首がしっかりすわっている
- 支えれば座れる
- 大人が食べているのを見て、口を動かす・よだれが出る(=興味がある)
- 哺乳反射が減ってきた(スプーンを口に入れても、舌で押し出さない)
サインが揃っていなければ、1〜2週間待っても構いません。焦る必要はまったくありません。
最初の一週間(10倍がゆから)
具体的に書きます。午前中の、機嫌のいい時間帯に、授乳の前に与えます。午前中を勧めるのは、万一アレルギー症状が出たときに、小児科が開いている時間だからです。これは実用的な理由なので、覚えておいてください。
| 日 | 内容 |
|---|---|
| 1日目 | 10倍がゆ(すりつぶす)を小さじ1 |
| 2日目 | 小さじ2 |
| 3日目 | 小さじ3 |
| 4〜7日目 | 小さじ3〜4を続ける(増やさなくてよい) |
10倍がゆは、米1:水10で炊いて、なめらかにすりつぶしたものです。裏ごしすると口当たりがよくなります。
1週間ほど経ったら、野菜を1種類(にんじん、かぼちゃ、じゃがいもなど)を、同じく小さじ1から。新しい食材は必ず1種類ずつ、1日1つ。これは、アレルギーが出たときに原因を特定できるようにするためです。
開始から1か月ほど経ったら、たんぱく質(豆腐、白身魚など)へ。この順番には理由があります。
離乳食が始まっても、しばらくは母乳やミルクが主な栄養源です。初期は「食べる練習」の期間なので、量が食べられなくても心配いりません。 スプーンに慣れる、飲み込む感覚を覚える——それだけで十分に目的を果たしています。
「食べてくれない」で消耗しないために
作ったものを、ぜんぶ吐き出された。10分かけてすりつぶしたのに、一口も食べない。
あの徒労感は、本当にこたえます。
でも、思い出してください。今は栄養を摂る時期ではなく、練習の時期です。食べなかった日は、「練習をしなかった日」であって、失敗ではありません。
そして、気まぐれです。昨日食べなかったものを今日は食べる、ということが平気で起きます。1食単位で評価しないこと。これに尽きます。
「何を、どれくらい食べたか」は覚えていられない
とはいえ、まったく気にしないのも難しいと思います。「最近ちゃんと食べてるかな」「にんじんは大丈夫だったっけ」——気になります。
問題は、それを記憶に頼っていることです。

ママレコの離乳食の記録は、シンプルです。
- メニュー(食べたもの)を書く
- 量を選ぶ(完食/たくさん/半分/少し/食べず)
- メモを添える
これだけです。新しい食材を試した日を記録しておけば、「にんじんはいつ試したか」「反応はどうだったか」が後から見返せます。 アレルギーが疑われたときにも、この記録が役に立ちます。
健診・保育園で効いてくる
離乳食の記録が地味に効くのは、健診と、保育園の入園時です。
「離乳食はどのくらい進んでいますか」「食べられる食材は何ですか」——必ず聞かれます。保育園では、「その食材を家で食べたことがあるか」を確認するチェックシートを求められることが多く、記憶だけで埋めるのは、かなりの苦行です。
記録が残っていれば、見ながら書けます。それだけのことですが、当日の負担がまるで違います。

献立表どおりでなくていい
最後に。冒頭の「きれいな献立表」の話に戻ります。
あれは理想であって、基準ではありません。おかゆと、野菜と、たまにたんぱく質。それでいいと思っています。
大事なのは、続けられること。そして、続けるためには、記憶ではなく記録に任せてしまうことです。
参照
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